パワーストーンは、古来から世界中で、多くの人々に愛されてきました。あるところでは信仰の対象に、ある時代では人々を見守るお守りだったりしていたのです。
では、パワーストーンの歴史はそんなに明るいものだったのかというと、実はそうでもなかったことを知っていますか?パワーストーンたちが歩んできた歴史を、紐解いてみることにしましょう。
〜紀元前
古来の人々は、硬く美しい石、巨大な石には特別な力があると信じていました。日本でも翡翠を特別な石として珍重してきましたし、中国やアステカ文明、ポリネシアの島々でも翡翠は特別なパワーを持った石でした。シャーマン信仰のある地域では水晶が重宝されてきましたし、ストーンヘンジなども巨石信仰の一つですよね。
紀元前を過ぎてからも、中世ヨーロッパで騎士たちがお守りとしてガーネットなどを持っていったのは有名な話ですし、漁師たちが豊漁のお守りでアクアマリンを持っていったなど、文明が発達してきてからも、パワーストーンたちは長く、人々に愛される存在でした。
19世紀頃
しかし、19世紀を迎える頃になって、パワーストーンに対する人々の目が一変します。19世紀といえば、西洋医学の進歩が著しかった時代。石がもたらす不思議なパワーは、科学では全く解明できないものだったので、石が力を持っている、という考えが、否定されてしまったのです。
この時代は同様に、中国医学やアーユルヴェーダなどの有名な伝統医学も、科学で解明しきれないようなもの、説明できないものはことごとく否定されるという一途をたどっていきます。古臭い信仰を信じるよりも、科学で証明されているものが絶対、という考え方が、広く一般に伝わったためです。
現代
では、現代ではどうなのでしょうか。
実は、1970年頃から、再度こういった伝統信仰が見直される時代がやってきます。この時代になると、最先端の医学や科学が、決して絶対ではない、ということが、広く人々に伝わるようになったためです。中国医学やアロマテラピー、アーユルヴェーダなどが再度注目を浴びる中、パワーストーンの不思議な力もまた、人々に信じられるようになってきました。
ちなみに、「パワーストーン」という呼び名がつけられるようになったのも、実はここ数十年の話です。そもそも、「パワーストーン」という呼び方は日本だけで使われている和製英語で、アメリカでは「ジェムストーン」「ヒーリングストーン」と呼ぶのが一般的です。
こうして、現在に至るまで、まだまだ新しいパワーストーンが発見され続けています。これからもきっと、あなたを魅了する新しい石が、発見されていくに違いありません。
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